歯の神経を守りたい!VPT治療について②適応条件

こんにちは

西新宿五丁目デンタルクリニックです

今回は歯の神経を守る治療『VPT』治療の適応条件をご説明いたします。

初めにVPT治療の内容をふりかえります。

神経近くまで広がった虫歯の治療方法で、虫歯を取り切り、弱った神経の一部を取り除き、歯の神経をなるべく保存する治療方法です。

ではVPTの適応となる虫歯の条件を説明いたします。

①痛み等の症状が発生していない事

②歯の神経が死んでいないこと

が大前提となります。

①に関しては少ししみる程度ならば成功率は良いケースが多いのですが、何もしなくても痛い

や温かいものもしみる、等の症状が出てしまっている場合は歯の神経の炎症が不可逆となってしまっているのでVPTの適応外となります。

②に関しては①の反応がない場合に疑う必要がある項目です。当然歯の神経が死んでしまった場合は痛み等の症状を起こしにくいです。

この診断に関してはレントゲン像にて判断できるケースもありますが、基本的に『歯髄電気診』が確定診断の根拠として相応しいものです。

これは歯に微弱な電流を流して神経の反応を調べる方法で、1番信頼性の高い診断方法となります。

また、場合によっては麻酔なしで虫歯を削っていき反応を調べるケースもありますが、患者さんに痛みを伴う場合があるため積極的には行うことはありません。

①②の適応外の場合は従来通りの神経治療となります.

さらに①②の条件に満たしていても、処置中の神経からの出血量が多く止まりにくい場合はVPTの条件を満たしませんのでこちらも根管治療となります。

これら全てのVPT治療に関しては基本的にマイクロスコープ下にて動画撮影を行い、術後必ず説明をいたしておりますのでご安心ください。

また、精密かつ清潔な環境下を保つためラバーダム、マイクロスコープが必須となりますので必ず使用しております。

正しい診断が治療の成功にもっとも必要な条件だと思っておりますし、患者さんのにとって1番

良い診断ができるよう日々心がけております。

次回はVPTの実際の術式の説明となります。